1: オムコシφ ★ : 2013/11/05(火) 04:20:30.54 ID:???


 「hm3 Special」「Pick-up Voice」に掲載された記事に加えて、撮り下ろしの写真や、
2004年~2013年までの活動の歩みを振り返った最新インタビューなども収録された書籍「HEKIRU FILE 2 2004-2013」をリリースしたばかりの椎名へきるさん。
年末には大阪を舞台に行うカウントダウン・コンサート、年始には東京と名古屋で1日2公演ライブを行うことも決定している。

 そんな椎名さんにインタビューを決行! 今回の インタビューは「HEKIRU FILE 2」の話を中心にスタートしたが、
ファンにとっては、今だからこそ聞ける嬉しい話など、アチコチに脱線。
むしろ、その行き先分からぬままに会話が進んでゆくことこそ椎名へきるさんらしさ!? 前後編に亘ってお届けするこのインタビューの前編では、「声優アーティストという捉え方について」の話などをお届け!

●「まさに時代の変わり目でした」。その発言の背景とは…。

――04年に発売した書籍「HEKIRU FILE」(電子書籍としても購入可)の続編となる「HEKIRU FILE 2」が店頭に並びました。
みずから歩んできた歴史が本になることについて、本人はどのような心境なのでしょうか?

椎名へきるさん(以下、椎名):古いアルバムを見ているときって、その写真を通して当時のことが走馬灯のように頭の中へ甦ってくるじゃないですか。
そのときと同じ感覚のように、改めて過去の記事を読み返しながら、
「あっ、このときはこんなことがあったなぁ」「あのときはこうだった」など、
客観的に自分の歩んできた歴史を振り返ることが出来ました。

――歩んできた歴史を形として残せるって、羨ましいです。

椎名:CDもそうなんですけれど。
本を通して、こうやって自分の足跡を形として残せたことに「すごく幸せだなぁ」って感じます。
よく、「自分は何も残せてない人間じゃないか?」って考えるんですね。
だけど、こうやって過去の記事を読んでいくと、「いろんなことを残せてたんだなぁ」と実感しましたし。
「つねにわたしは、いろんな人たちに支えられながら進んでこれたんだなぁ」というありがたさも改めて覚えたように、すごく幸せも感じる事ができました。

~中略~

――へきるさんは声優としての新しい生き方を提示しながら、
未踏の道を切り開き続けてきた方。その歩みがあるからこそ、
後ろへ続く人たちへ進みやすい道筋を与えてくれたわけですからね。

椎名:そう言っていただけると非常に救われるといいますか。
ちょうど90年前半とゆうのは声優個人も音楽に力を出したり声優雑誌を飾ったり、表舞台への需要が増え、まさに時代の変わり目の頃でした。
それ以前にも、声優+歌という形のもと先駆けてやってこられた方々はいましたが。

 90年代は、そのスタイルがだんだんと定着し、気づいたら演じたキャラより声優個人が逆転していった時代でした。
あの当時、富永みーなさんと一緒にやらせていただいてた(アニメ関連楽曲ばかりをセレクトし、ランキング化した)ラジオ番組「マルチメディアカウントダウン」でも、
チャートに上がってくる楽曲の中には、林原めぐみさんを始め声優さんの唄う楽曲もあれば、
高橋洋子さんやLArc-en-Cielさんの楽曲が入っていたように、声優とアーティストの楽曲が垣根を超えて混じり合っていました。

 そういうことも含め、時代の流れが声優と歌を押し上げていき、
声優自体の見え方がどんどん変わって行ってた時期であったと思います。

●あの時代にtwitterがあって「声優アーティスト」なんてタイトル記事が出ただけで、とたんに炎上ですよ(苦笑)。

――今で言う"声優アーティスト"というスタイルの基礎を築いたのが、林原めぐみさんや椎名へきるさんですからね。

椎名:もし、あの時代にTwitterがあって「声優アーティスト」なんてタイトル記事がでたら、とたんに大炎上ですよ(苦笑)。絶対に「なに、声優アーティストとか言っちゃってるの?」
「ふざけるな!!」みたいになるとリアルに想像できちゃうくらい、声優が唄うことやライブをする事に対しての(業界内外ともに)認知度が低かったと言うか。

 あの当時世間的に、「えっ、ライブツアーやるの!? って声優さんでしょ」という、どこか小馬鹿にされる部分がありました。
アニメファン内にも、「声優ごときが偉そうにしてんじゃないよ」という風当たりもあり。
事実、そういうことを面白半分に書き立てる(一般)雑誌もありました。

http://www.animate.tv/news/details.php?id=1382643241

※続く

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