1: たこやきφ ★ : 2013/08/28(水) 20:14:53.53 ID:???
 松江市教育委員会が、小中学校に求めていた漫画「はだしのゲン」の閲覧制限を、
手続き上の不備を理由に撤回した。

 だが、閲覧権は大人と子供では同等ではない。
大人は自由に読むことができても、子供には読ませたくない図書もある。
年齢などに応じた適切な配慮が必要である。

 一般に公立図書館などで、特定の図書を正当な理由なしに本棚から撤去したり、
廃棄したりすることは、言論・表現の自由に反し、許されない。
しかし、学校の図書館では、そうした一般論は必ずしも当てはまらない。

 「はだしのゲン」は、原爆投下後の広島で生きる少年を描いた作品だが、
一部に旧日本兵が首を刀で切り落としたり、女性を乱暴して殺したりする残酷な場面が出てくる。
米国の原爆投下は日本が戦争を起こしたことの報いだとする「原爆容認論」が、子供たちの心にすり込まれる恐れもある。

 昨年暮れ、市教委がこの場面を子供たちに見せるのは教育上、好ましくないとして、
市内の各学校に閲覧制限を要請した判断は、十分に理解できる。
しかも、この漫画の廃棄ではなく、本棚から書庫に移す措置で、学校の許可があれば子供は読むことができた。

 下村博文文部科学相は閲覧制限撤回について「文科省が指導することではない」と述べつつ、
「子供の知る権利そのものを否定したわけではなく、発達段階における配慮は一つの考え方だ」と
当初の市教委の判断にも理解を示した。
これに対し、一部識者は市教委が子供の権利を奪ったかのように主張したが、的外れな批判だ。

 「はだしのゲン」は従来、一部地域で特定の政治的主張を持つ教師集団の「平和学習」に使われてきた。
今回の閲覧制限撤回で、より多くの子供たちがこの漫画を必読の書として無理に読まされるのではないかと心配である。

 民主国家において、図書を自由に閲覧する権利は十分、保障されなければならない。
平成13年、千葉県船橋市西図書館の職員が、扶桑社教科書の執筆者らの著書を大量に廃棄したような行為は、絶対に許されない。

 松江市教委の決定は、子供の権利を踏みにじったとする一部の批判に押されてのものだが、
それだけで割り切れる問題ではない。校長や教委は先生らが使う副教材にも気を配ってほしい。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/130828/edc13082803480001-n1.htm

【産経新聞「子供に『はだしのゲン』を読ませたら原爆容認論になる恐れがある」】の続きを読む